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文芸部

2017.11.14

文芸部

リレー小説 第3回

初めまして!高橋瑠狸子です。
今回が初めてのブログかつリレー小説で、勝手がわからないながらに頑張りました…!是非楽しんでいってください。

+++

藤野兄弟が肝試しに誘われてから次の日の午後ニ時。

昼食後で満腹のせいか、なんだかクラス全体がふわふわした空気に包まれている。そのクラスの中、皆と同様満腹のせいなのか、全く違う理由なのかわからないが、魂ここにあらずの少年がいる。

「(やばい…どうしよう…今日が来てしまった…)」

ただいま藤野智志、人生の窮地に立たされてます。
話を戻すこと約1日前、俺は友人に頼まれ思い出作りという名の肝試しに行く約束を半ば強制的にさせられた。約束した時は何てこと無かったのに…あの、時間が経つにつれどんどん嫌になっていく感じ?今すぐにでも逃げ出したい。何でこんな事になったのか、思い出してみよう……そうだ!秘密のせいだ!あれに乗せられてしまったんだ…。とは言え、アイツの言っていた秘密とはいったい何なんだ?特別人に隠してきたものなんて何もないと思うんだが。

「じゃあ、藤野。」

「………」

「おい。藤野ー?寝てんのか?目を開けながらって、器用だなぁ」

何だか視線を感じて顔を上げると、前に座る女生徒がこちらを向いて口パクで何かを言っている。
(ふ じ の さ さ れ て る よ ?)
さされてる?何が?シャーペン?でも俺は何も刺さってないんだけど…。

「おーい、ふーじーのー?」

「え、あ、はいっ!」

「やっと返事してくれたなぁ…」

先生だったああああ!!!そういうことね!さされてるって!俺はいつから先生を無視してたんだろう?先生はめんどくさそうになってるし、さっきまで眠そうだったクラスメートはクスクス笑っている。

「それで藤野、ここの問題の答えは?」

「えっと、それは…アセチルコリンです。」

「そうだな。いいか、心臓を抑制するのはアセチルコリン。例えばお前らが、肝試しに行って心臓バクバクになった時、落ち着かせてくれる重要なものだ。」

何で今、肝試しとか言うかな!?先生には全てお見通しって事なのか??

◇◇◇

同じく同時間に、似たような悩みをしている少女が一人。

「(何で私、引き受けたんだろう…?別に幽霊とか得意じゃないし!)」

ただいま藤野沙夜香、この押しに弱すぎる性格を悔やんでいます。
もし断れたならなんて、こんなタラレバを言ったところで何かが変わるなんて事ないのに…。ああ…昨日に戻りたい!!!

「それでは、藤野さん」

「………」

「藤野さん…?」

自分の弱さをうじうじ考えていたら、右肩を叩かれた気がする。原因を探るため、右を見ると友人がアイコンタクトをしてきた。何となく、彼女が「あてられてるよ」と言いたそうな気がして、何に当てられているのかわからないけど、とりあえず前を見た。

「藤野さん、やっとこっちを向いてくれたね。それじゃあ、この和歌を歌った人は?」

あてられてるよって、そう言う事だったんですね!友人さん!

「えっと…この和歌は、藤原義孝です。」

「はい、そうですね。この和歌は、百人一首にも入っているから、知っている人も多いと思います。この歌は義孝が、恋しい女性と一夜を過ごし家に帰ってから贈った歌と言われています。それじゃあ、訳もついでに藤野さんお願い。」

「はい。この和歌の訳は…あなたのためなら、捨てても惜しくはないと思っていた命でさえ、逢瀬を遂げた今となっては、あなたと逢うためにできるだけ長くありたいと思うようになりました です。」

「はい、ありがとう。藤野さんが言ってくれた通りです。やっぱり、恋の力は偉大ですね。人に生きさせたいと思わせるなんて!!…何て、先生が熱弁してもみんなにはまだ分かりずらいかな?肝試しとかして、一回死にかけてみたら分かるかもしれないわね〜」

「先生、それって生徒に言っていいことなんですかー?」

1人の男子生徒が先生に向かって言い放った。確かに先生がそんなことを言っていいものなのかと思ったが、それよりも肝試しという単語に全てを持っていかれた。先生ってエスパーなのかな?せっかくいい感じに忘れてたのに…もう、お前は逃げられないぞってことなのかな。

智志と沙夜香が腹をくくらなくてはいけない時間まで、残すこと後五分。沙夜香が義孝のように生きたいと思える人に気づくのは、後何時間?

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