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文芸部

2020.05.11

文芸部

リレー小説の連載がスタートします!

みなさんこんにちは!
1/2堺と申します。この度二、三年生、合計六名でリレー小説を書くこととなりました!
トップバッターは三年生のわたしになります。
テーマは『未来』
テーマの『未来』以外、設定も登場人物もすべてわたしにお任せということなのでわたしの好き勝手にやらせてもらいました!
今後どのようなことになるかわたしも今から楽しみです!
みなさんどうぞよろしくお願いします。

なお、過去の作品は以下のリンクから御覧いただけます。

文芸部作品集はこちら  https://www.ho-yu.ed.jp/bungeibu/

では、リレー小説をどうぞお楽しみください。

+++

待ち合わせに遅れないようぼくは早歩きで進む。
待ち合わせ場所は高台にある住宅地の中のとある公園。公園までは歩いて三十分ほどかかる。坂を三つと階段を二百段登らなければならない過酷なコースなのだが、その公園が二人のちょうど中間地点なので文句は言えない。(ちなみに、もう一人のコースは坂も階段もない)
待ち合わせしてるのは、ぼくの幼なじみの柚月。今日は一緒にカラオケに行くことになっている。同じ部屋でぼくはギターの練習を、柚月は歌の練習をする。安いカラオケボックスが公園の近くにしかないのだ。
背中にギターを背負っているせいか日頃運動をあまりしていないせいか、階段を上っている途中で体力がもう半分以下になってしまった。
少し休憩しよう。
ぼくは階段のちょっとした踊り場に座り込んでしまった。
実はぼくはこの踊り場から見える景色が大変好きで、ケータイの待ち受け画面にしている。
青い空に白い雲。そして、空に浮かぶ空中都市、それを繋ぐ空中ステーション。
空中都市ができたのはぼくが物心ついた時で、ぼくは幼いながら建築の美しさに心を奪われてしまった。
空中都市は巨大な正十二面体。現代の科学技術を結集させたもので全面ガラス張りになっている。中には一つの街があり、金持ちがたくさん住んでいるらしい。
空中都市がどれほど難しい技術でできてるのかは理解はできないけど、すごいっていうことは分かる。
空にぷかぷか浮いている空中都市を見たときはとても驚いた。父さんと母さんは映画が現実になったって感心してた。
今でもすごいとは思うけど、もう日常の一コマだ。
「あ、電車」
写真を撮ろうとケータイを出したが電車は次の瞬間視界から消えていた。
空中都市から伸びる一本の細いレール。その上を銀灰色の電車が滑るように走る。空走鉄道、愛称は空鉄。空中都市と地上に降りるための駅を結んでいる。
「うわっ!」
ケータイのロック画面に表示されている数字を見てぼくは慌てて階段を駆け上がった。

待ち合わせ場所のたぬき公園に着いた。ぼくは息も切れ切れにケータイの時計を見る。
一分遅刻した……。柚月、もう来てるかな?
あたりを見渡してみるがどこにも柚月の姿はない。
また遅刻か……。
ぼくは頭を抱えた。これで何度目なんだ。まあ、遅刻はぼくもなんだけど。
すこし疲れたので景色がよく見えるベンチに座った。
ここ、たぬき公園は空中都市と空鉄の線路の両方が見ることができる絶景スポットだ。今日は晴れているから一段と良く見える。
しばらく眺めていると後ろから声をかけられた。
「おはよう、瑞樹! 遅くなってごめんねー」
柚月だ。手を合わせてごめんなさいポーズをしてはいるが心はこもっていない。
「別にいいよ。なにしてたの?」
「昨日夜遅くまで音楽聴いてたら寝坊した」
悪びれる様子がない柚月。
「なるほど。全然気にしてないよ」
こんなことでいちいち怒っていたら柚月と遊ぶことなんて不可能だ。自分の身が持たない。
「ずっと景色見てたの?」
柚月が空中都市を指さした。
「うん。まあ、ずっとじゃないし、空中都市だけってわけじゃないけど」
「そっかー。瑞樹はやっぱりあれ好きだよね。小さい頃から。いつか住みたいとかおもってるの?」
「それは無理だよ。お金持ちしか住めないし。第一ぼくは見るだけで十分。柚月は?」
「あたし? あたしは……。うーん……。カラオケがないなら行かないな」
「真剣に考えて出した答えがそれか。柚月らしいね」
ぼくは思わず笑ってしまう。柚月はこういう人だった。
「でしょー! 楽しくなきゃ、何事も。ねっ!」
「そうだね」
ぼくは頷く。
「あっ。こんなにおしゃべりしてられないよ。はやく行かなくちゃ! たくさん歌わないといけないのに!」
そうだ、目的を忘れそうになっていた。
「柚月、はやく行こう」
「そうこなきゃ!」
カラオケに行こうと足を一歩前に出した瞬間だった。
突然の轟音にぼくは柚月を見た。
柚月は固まっていた。
「瑞樹、あれ」
柚月が指をさす。
空中都市が爆発した。

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