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文芸部

2017.11.25

文芸部

リレー小説 第4回

リレー小説四回目を担当しました、八一です。
突然ですが、皆さん童謡は好きですか。私は結構好きです。中学生の時、合唱部に所属していたのでよく歌っていました。童謡には名曲が多く、口ずさめる歌が多いので一つ覚えておくと暇なとき便利です!(個人の意見です)
今回のリレー小説は初挑戦で大変でしたが、とても楽しかったです!長くなってしまいましたが、皆さんにも楽しんでいただけると嬉しいです!

〈小説〉

時計を見上げると、現在十九時半。部活動で残っていた生徒も校舎から去り始めている。私は童謡・待ちぼうけを三周半(半というのは三番を歌っている途中に舌を噛んで止まったからだ、日向ぼこって言いにくいよね)歌った後、待ちぼうけするのをやめた。

昨日の放課後、生徒会の二人と校舎の見回りを約束したのは記憶に新しい。言い争いの結果、三人で見回りをすることが決まっていた…、はずなのだが二人からの連絡は未だない。待ち合わせ場所を決めていなかったので、教室で待っていれば迎えに来てくれると思っていたのだ。(ちなみに十八時頃に生徒会室へ行ったが、今日は集まらない日だったらしく、誰もいなかった。)

あきらめて帰り支度を始めたとき、ブレザーのポケットから振動が伝わってきた。ケータイのバイブレーションだ。開くと一件メールが来ていた。差出人は…、藤野智志。

『今日帰るの遅くなる。』

件名が空欄だし、たったの一文だけのそっけないメールだった。望んでいた連絡でなかった分、ガッカリ感はいつもの二倍だ。

電気を消して教室を出ると、辺りは真っ暗になった。月明かりを頼りに、やけに足音がよく響く廊下を歩いていると、自分のものでない足音が聞こえてきた。

パタパタパタ………

規則正しい上履きの足音が徐々に近づいてくる。

パタパタパタ………

もしかしたら生徒会の人かもしれない、私を探しているのかも。  

不意に、使い古された『学校の怪談』を思い浮かべてみた。赤紙青紙、理科室の骨格標本(人体模型でも可)、音楽室の肖像画、あとは何があっただろう。廊下を走る怪談の正体は思い浮かばない。故にこれは幽霊の仕業ではない、……たぶん。

一度深呼吸をした後、私は足音に向かって走り出した。

俺はどうして走っているんだろう。

友人と時計塔の写真を撮るため教室に残っていたとき、一人の男子生徒が通りかかった。

「君たちまだ残ってるの?あと十分で最終下校時間だよ。」

友人が言うに、彼は生徒会の書記をしているらしい。なぜ今日に限って遅くまで残っているのだろうか。しかも友人は彼と知り合いらしく、理由を問い詰められている。

「いやあ、ちょっとさ…。勉強してたらこんな時間に…。」

いや、その言い訳はキツいだろう。部活のない俺たちは授業が終わってから約三時間はここにいるんだから。どちらかというと不真面目な方だと自覚しているつもりだし。

流石に自分では誤魔化しきれないと判断したのか、友人は俺の方を見て助けを乞うてきた。

(いや、無理だと思う。)

目線で伝えると、指先をちょいちょいと動かして廊下を示した。俺一人で行ってこいということか。たしかに、三時間待っただけに今更なしになるのももったいない気がする。友人の懇願するような表情から諦めきれないことが伝わってきた。可哀想に、運が悪かったんだよ。

その時友人が俯いて何かを呟いたのが見えた。

『ヒ・ミ・ツ』

ドキッとした。俺にそんな大した秘密なんて…、いや、どうだろう。知らないうちに恥ずかしいことをしていたのかもしれない。

俺の動揺に気がついたのか友人はさらにハッキリと口パクで伝えてきた。生徒会の人がそれに気づき、俺の方を振り返る。

その瞬間、俺は走り出していた。
荷物を全て置いて、ケータイだけを握りしめて走った。

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