グローバル関係

海外大学に進学した卒業生に話を聞きました

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イギリスへの大学進学を希望していた2021年度卒業生から「無事にFoundation Courseを終えて、9月からイギリスのサウサンプトン大学(University of Southampton)へ 進学が決まった」との嬉しい連絡がありました。朋優でも、高校卒業後に海外大学への進学を希望する生徒は増加傾向にあります。せっかくの機会ですので、先輩から「海外大学進学までの経緯と1年間の実際の留学生活」についてのお話を伺いました。

先輩が留学に出発するまでの流れ

2020年

高校2年

12月

留学に行くことを決意

2021年

3月

留学エージェントに登録

留学準備を本格的に開始

高校3年

6月

美術系の大学に興味を持ち始める

美術系のポートフォリオ作成開始

7月

IELTSを受験

11月

出願開始・ポートフォリオ完成

12月

美術系からコンピューターサイエンス系に志望学部を変更

追加出願6校

2022年

1月末

第一志望合格

3月

朋優卒業

高校卒業後

9月

渡英

Foundation Course 開始

2023年

6月

Foundation Course 終了

9月

大学入学予定

--海外の大学に進学しようと決意した経緯を教えてください。

高校1年生まで言語学部を希望していたのに加え、兄が留学を既にしていたため、初めは「絶対に兄の真似はしない!」と意地を張って決めていました。なので、実際は2年の秋頃まで海外大進学を視野にすら入れていませんでした。けれど2年次に通い始めた英会話学校で、クラスの過半数が留学経験者という環境で勉強をしたことがきっかけになり、留学への意欲が湧いてきました。少し場を変えてしまえば、英語が堪能になることは勿論、国外で活動することも何ら珍しくなくなるんだとここで気づかされて、それなら得るものの多い留学を躊躇する理由なんてないと考え海外大進学を決めました。 

--進学先の大学はどうやって選びましたか?

希望の学部の評判、大学のランキング、立地等を鑑みて大学の選択をしました。私の在籍するサウサンプトン大学は工学分野に強く、首都ロンドンへのアクセスも良いんですよ。 

--出願の経緯を教えてください。当初は美術系の大学を志望されていましたが、冬の時点で理系の大学に志望変更をされていますね。出願途中で志望分野を変えるのは大変ではありませんでしたか?

時間が限られていたため少し焦りはありました。しかし将来性への不安が大きくなってしまって、出願をすべて終えてから急遽学部の変更を決断しました。そこで再度学部探しをした際「文理気にせずやりたいことをしたらいい」と過去に兄から言われた言葉に背中を押されて、以前から興味のあったコンピューターサイエンスを新たに選択しました。 

海外進学を考え始めた当初は「ただでさえ大変な留学生活で、難しい学問に取り組んでは途中で挫折してしまうのでは」という懸念から「少しでも楽しくやっていけるように」と考えて美術系を専攻しようとしていました。けれど結果的には「留学するなら結局何を選んでも大変なんだから挑戦してみよう」というスタンスになったんです。 

--3年の夏頃に「ポートフォリオ」を作成されていますが、そもそもポートフォリオとは、どんなものですか?

私が作ったのは、美術系のコースに出願する際に受験の代わりとして提出する作品集です。自分の場合はデッサンやクロッキー、水彩画や立体物など幅広く制作しましたが、絵の勉強をしたことがなかったので全体的に手探りで進めていました。結局学部をがらりと変えてしまったが故に制作にかけた時間と労力は水の泡になってしまったのですが! 

--高校卒業後に1年間、Foundation Courseに進まれています。Foundation Courseとはどういうものか教えてください。大学にはすぐに進学できるわけじゃないんですね。 

留学生用の入学準備コースのようなものです。イギリスは教育制度が日本と異なるので、日本の高校卒業資格だけでは大学に入学できないんです。そのため一年間このコースで勉強し、一定の成績を修めることでやっと入学資格を得られます。コースそのものが留学生に向けて作られているので、必要な生徒には英語のクラスが用意され、また数学や物理などで出てくる用語は知らない前提で教えてくれる為安心して授業を受けられます。 

--高校では特進文系コースでしたが、理系の大学に進学されました。どうやって物理や数学を勉強し直しましたか?

基本は青チャートで数ⅠAⅡBの振り返りと数Ⅲの勉強をして、加えて英語でも簡単な問題を解くようにしていました。高校の授業が終わってから渡航するまで9カ月ほど時間があったので、その期間にコツコツ取り組んでいました。物理は正直なところ、ほとんど勉強せず留学を始めました…!結果的には授業中に山ほど英語と計算式を浴びて覚えていけたので、それほど大きな負担とはならず済みました。ただ、勉強して行った方が良かったとは確かに思いますね。 

--Foundation Courseの1年を教えてください。遊びや自由時間はどう過ごしましたか? 

寮で友達とご飯を作り合ったり、別都市までの小旅行をしたりしていました。街によって結構雰囲気の違いがあって、それがとても楽しかったです! それと長期休暇には、知り合いの家に泊まりに行ってクリスマスや新年のお祝いを一緒にしてきました。 

--1年目を終えてこれから挑戦したいことを教えてください。

勉強の合間に課外活動やホームステイをして、寮生活だけでは得られない現地の生活を体験したいと思っています。それとヨーロッパ諸国も巡っていきたいです!

--最後に、後輩にメッセージをお願いします。

英語力だけでなく、人間として大きく成長できるのが留学です。様々な背景を持つクラスメイトと学ぶことで視野が広がりますし、何より自分と異なることが普通であるという感覚が身に付きます。その結果、自分の価値観や思考が柔軟になり、今まで考え得なかったことにも気づくことがあるでしょう。また、慣れない言語環境で困難に立ち向かうことが、価値ある経験となると同時に大きな達成感を得られ、自信の向上にもつながります。もちろん新しい環境に身を置くことは時に大きな負荷となり苦労も伴いますが、それに見合うだけの多くの学びがあるので、留学の経験は人生の大きな糧となると思います!